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算数の最重要単元

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

小学生で算数が苦手な子は、少なくないと思います。
小学校で習う内容で、子どもたちがよくつまづくポイントとしては「九九」「分数」「割合」「比」「速さ」などがあげられます。
「九九」は2年生で、「分数」の本格的な計算や「割合」「比」「速さ」などは5年生~6年生で学習します。

これらの単元は、子どもたちがそれまでに学習してきた概念の一段上の概念の理解が要求されますので、その「段差」に子どもたちはつまづきやすい、といえそうです。
その「段差」を乗り越えられるかどうかはその単元の学習時にかかっているのですが、特に小学校高学年になっても計算が遅いとか計算ミスが多いなど、計算に問題のある子にほぼ共通していることがあります。

それは「九九があやしい」ということです。

「分数」で多くの子がつまづく「通分」。これは九九が自由に使えなければできません。また「割合」「比」「速さ」でも計算時には必ずかけ算が登場します。わり算をするときにも九九は大活躍します。つまり2年生以降の算数の単元で、かけ算をしない(九九を使わない)単元はないのです。

高学年でも「6×8」を「42」と言ってしまう子が時々います。ひどい子は中学生になってもそんなことを言ってしまう子がいるのです。
こういう子は、計算問題をよく間違えます。これは「ケアレスミス」で片づけられるほど簡単なものではありません。九九が完全に自分のものとして定着していない可能性が大きいので、もっと根深い問題なのです。

九九が完全に身についているか確認するときにも注意が必要です。
例えば「6の段を言ってみて」と聞くと、「ロクイチがロク、ロクニジュウニ、・・・」と最後まで言えるのですが、いきなり「ロクハ(6×8)?」と聞くとすぐに答えられずつまってしまうことがあるのです。こういうとき、5秒ほどたってから「48」と答える子は、心の中で「ロクイチがロク、ロクニジュウニ、・・・」と6の段のはじめから順番に言っている可能性大です。

小学生高学年で、もし算数でつまづいているのなら、一度九九のチェックをしてみるとよいと思います。九九が完全に身についているのであれば、分数や割合などの新しい概念の理解でつまづいているということです。
もしあやしいならば、今からでもよいので、とにかく徹底的に九九をたたきこむ必要があります。

九九はそれほど大切な単元なのです。

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