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見直しは「なぞる」だけでは見つからない

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

先日、中3の数学の授業で実力テスト形式の問題演習をしていたときのことです。
机間巡視をして子どもたちが答案に書いている解答を見ていると、大問1の(1)、つまりテストの最初に出題される簡単な計算問題を間違えている子がいました。

その計算問題は
-3²-(-2)³

正しい計算過程は
=-9-(-8)
=-9∔8
=-1
で、正解は-1です。

しかし、問題用紙にその子が書いている計算式は
=-9-8
=-17
でした。

(-2)³の符号ミスをしているのです。

わたしは内心「あちゃー」と思い、教室全体に「簡単な問題でもしっかりと見直してくださいね」と声をかけました。

すると、その子はその問題の見直しを始めてくれました。
しかし・・・
はじめに書いたミスが含まれる計算式を「なぞって」見ているのです。
わたしは「ああ、ミスは見つからないかも・・・」と思いました。

結局その子は、計算式の符号のミスに気づかずにそのテストは時間切れになりました。

計算のケアレスミスは、はじめに書いた計算式を「なぞる」だけでは見つからないことが結構あるものです。
特に、自分が簡単だと思っている問題ほど、はじめの自分の計算式を過信してしまうところがあり、ミスに気づきにくいのです。
こういう場合は、はじめの計算式をなぞって見るのではなく、別のスペースに改めて計算をし直してみると、異なった答えになって「あれっ?」と思うことができます。

入試では、最初の簡単な計算問題も終盤の難しい問題も同じ配点であることも多いものです。
前半の基礎~標準問題を取りこぼさないように、ミスを確実に見抜けるような見直しをしてほしいと思います。

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