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我以外皆我師也

「我以外皆我師也」(われ以外みなわが師なり)

これは『宮本武蔵』や『新・平家物語』などの小説で有名な作家、吉川英治さんの座右の銘だった言葉です。
わたしは高校生のときに読んだ『三国志』が吉川さんの小説との出会いでした。8巻ほどありましたので、なけなしの小遣いで文庫本を少しずつ買って、ワクワクしながら読みふけっていました。

この言葉は吉川さんの造語とされていて、意味は「自分以外のすべてから学ぶことができる」というものです。

吉川さんは家庭の事情により10歳そこそこで小学校を中退せざるを得ませんでした。その後は独学で勉強したそうですが、小学校中退からの勉強の苦労は大変だったと思います。
ここまでの作家になることができたのは、この言葉の通りまわりのすべてから学び続けたからだと思います。

彼の『新書太閤記』には、豊臣秀吉についてこのように書かれています。

「秀吉は、卑賤に生れ、逆境に育ち、特に学問する時とか教養に暮らす年時などは持たなかったために、常に、接する者から必ず何か一事を学び取るということを忘れない習性を備えていた。

 だから、彼が学んだ人は、ひとり信長ばかりでない。どんな凡下な者でも、つまらなそうな人間からでも、彼は、その者から、自分より勝る何事かを見出して、そしてそれをわがものとして来た。

――我れ以外みな我が師也。

と、しているのだった。」

わたしたちは生まれてくるときは「真っ白」で、そこからまわりのすべての人や物からいろいろなことを学んで成長していきます。しかししだいに「学ぶ心」を忘れ、他人の未熟さや至らなさばかりが目についてしまうようになってしまうのではないでしょうか。

もちろん、子どもたちからも学ぶことがあります。

「反面教師」という学び方もあると考えると「まわりのすべてから学ぶ」ことができると思います。
そうすると、いろいろな人や物や出来事を丁寧に見て考えるようになります。

わたしを含めて「学ぶ者」にはこの謙虚さと向上心が必要ですね。

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