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反応閾値(いきち)

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

昨日「怠けアリ」のことについて書きましたが、働き者のアリかそうでないかの個体差には「反応閾値(いきち)」が関係しています。
反応閾値とは、ある刺激に対して行動を起こすのに必要な刺激量の限界値のことで、フットワークの軽さとも言えます。
例えば、ほんの少しでもほこりがあると気になってすぐに掃除する人は反応閾値が低く、かなり汚くなるまで掃除しない人は反応閾値が高いといえます。

アリの社会では、必要な仕事が発生すると、反応閾値の最も低いアリがまずは取り掛かり、別の仕事が現れたらその次に閾値の低いアリが・・・と、反応閾値の低い順に作業を行います。
仕事の種類によっても閾値に個体差があります。餌の収集に関しては閾値が低いのですぐに外に出て餌を集めますが、卵や幼虫の世話に関しては閾値が高くてなかなか動かない個体も存在するようです。

人間の世界でも、ゲームに関しては閾値がほぼゼロなのに、勉強に関しては閾値が山よりも高い子がいます(笑)
また、やらないといけないと分かっていてもすぐに動ける子も、なかなか動かない子もいます。
「やらないと」とか「やるべきだ」という刺激に対しての反応閾値の差からくるものです。

「反応閾値が極めて高い」、これはすなわち「鈍感」です。
野村克也氏は「鈍感は罪だ」と言っています。鈍感では成長できないのです。

子どもを鈍感にさせない。

わたしはこの「反応閾値」という言葉を初めて聞きましたが、子どもたちの(特に勉強の)反応閾値を下げることが、わたしたち教師の大切な仕事の一つだと思いました。

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