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「やりたいことを見つけよう」の誤解

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

何年もの努力を積み重ね、成功を収めた人たちがよくインタビューなどで「若い人たちに何か伝えたいことはありますか」などと聞かれることがあります。
そういうときよく、成功者たちは「自分の好きなこと、やりたいことを見つけよう」とか、「熱中できることを見つけよう」などとおっしゃいます。

こういう言葉を聞いて、ちょっと誤解する子がいます。

「勉強はやりたいことではないから、やらなくていい」とか、
「僕はゲームが好きでゲームが好きだから、ゲームを一所懸命やる」とか、
「やりたいことが見つかってないから何もしたくない」などと思っているのです。

これは一種の「逃げ」です。

小学生や中学生のときから、将来の夢を「具体的に」持っている子は少ないと思います。
小さい頃、子どもたちは「プロサッカー選手になりたい」とか「パティシエになりたい」とか言いますが、中学生や高校生・大学生にになってもその夢を持ち続けて努力し、そしてそれを実際にかなえている人は本当に素晴らしいと思いますし、かなりまれです。

多くの子は、小学生、中学生と成長し、高校生くらいで自分のやりたいことがうっすらと見えてきて、大学生になって自分の学力や環境、適性などと照らし合わせて、やりたいことがある程度明確になってくるのではないでしょうか。

つまり、例外はありますが、「本当にやりたいこと」は先に見つけておくものではなく、自分が生きていく中で少しずつイメージが形成されてくるものなのかもしれません。
そして「本当にやりたいこと」を突き詰めていく過程はいいことばかりではありません。つらい中、歯を食いしばって努力を続けなければならないこともあるでしょう。
逃げてばかりいれば、やりたいことも見つかりませんし見つかったとしても成功できないでしょう。

子どもたちには、やりたいことが見つかっていないからこそたくさん勉強してもらいたいと思います。
いや、やりたいことを見つけるために一所懸命勉強しないといけないのかもしれません。

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