こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

わたしがまだ駆け出しのころ、アルバイトをしていた塾の塾長がこんなことを豪語していました。
「わしは生徒の顔を見たら、その子が合格するかどうか分かるんや」

わたしはそのとき、「そんなアホな。顔を見ただけで分かるわけないやんか」と思い、全く信じませんでした。

しかし、わたし自身が、30年以上にわたって多くの生徒を指導し、教師としての経験を積んできた今、その言葉が分かるようになりました。
「顔を見れば合否がわかる」というのは、知らない子をいきなり目の前に立たせてその子の合否が分かる、という超能力のようなものではありません。教師がしっかりと指導してきた「教え子」の顔を見ると、という意味です。生徒をしっかりと見ることができなければそんな予想はできません。

多くの生徒たちを長年指導していると、一人ひとりの生徒の、学力だけでない「人となり」が見えてきます。「この子はラストスパートが効いて逆転できそうだな」とか、「この子は最後までケアレスミスに苦しませられそうだな」とか、何となく見えてきて、それが結構当たるようになるのです。

「逆転できそうだな」のようなプラスの予想は実現してほしいのですが、「ケアレスミスがなくならなそう」のようなマイナスの予想は回避したいものです。
わたしはプラス予想は実現できるように、マイナス予想は改善によって回避できるように、その子に声かけをして励ましていきます。