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「もうちょっと考えさせてください」

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

先日の中1の数学の授業で、正多面体についての学習をした際、「正多面体が5種類しかない理由」を子どもたちに考えてもらいました。
中学生にはかなり難しい問題です。

正多面体の定義を伝えてから、まずはノーヒントでしばらく待ちます。
そのあと、ヒントを小出しにしながら考えさせます。

糸口をつかみかけた表情をしている子にあてます。
「おお、いい目のつけどころやね!」
こんな言葉をかけてあげると、その子はさらに必死で考えます。
他の子も対抗意識を燃やして考えています。

しかし、しばらく待っても、きちっと説明できる子はいません。

「そろそろ降参やな?じゃあ説明しようかな」
と言うと、
「先生、もうちょっと考えさせてください」
という子が何人かいます。

わたしはこの言葉を聞くのが好きです。

子どもたちがまさに「自分の力」で答えを出そうとしてる状態で、子どもたちの前向きさと闘志と知的さを感じることができる瞬間だからです。
少し大げさに言うと、学問の原動力である「知的好奇心」に満ちあふれた状態なのです。

「しゃあないなぁ。じゃあもう少しだけ待ちますね」

あまり長く待つとだんだんダレる子が出始めますので、あるところで切って解説をします。
結局、完全に正しく説明できる子は残念ながらいませんでしたが、一所懸命考えたからこそ、解説もしっかりと吸収してくれます。

こういう授業をさせてくれる、子どもたちに感謝です。

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