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教育虐待

こんにちは。奈良県の広陵町にある陽塾の代表・原田基生です。

東京の目黒区で5歳の女児が虐待を受けて死亡した事件。
こういう事件があるたびにわたしはやり場のない怒りを覚えます。

今回の事件では、ろくに食事もあたえられないまま、早朝に自分で起きて漢字の書き取りなどをさせられていました。また、自宅から「いきがきれるまでうんどうする」「べんきょうする」など約20項目のルールが書かれたメモが見つかっています。
その内容から身体的虐待だけでなく、「教育虐待」も行われていた可能性があるといわれています。
教育虐待とは、子どもの能力を超えてまで勉強を強要し、断ることができない力関係の中で「約束」をさせ、それを破ると身体的・精神的暴力を振るうことです。

この両親はどう見ても教育熱心であるとは思えないのですが、熱心になりすぎる親は知らず知らずのうちに教育虐待に陥っていることがあります。
教育虐待に陥りやすいのは、正にも負にも学歴コンプレックスを持ちすぎている親です。
学歴が高くない親は、自らの経験に基づいて「学歴がないと苦労するから」と自分のコンプレックスを晴らす役割を子どもに担わせるケースです。また高学歴の親は、そういう世界しか知らず、子どもが学歴の道から外れようとするときに虐待に進むケースです。

もちろん学歴は高いに越したことはありません。価値観が多様化しているとはいえ、まだまだ実社会では高学歴が有利でしょう。だからこそ子どもたちにはたくさん勉強して学力をつけてもらいたいと思います。
しかしそれがエスカレートして虐待になって、子どもを傷つけてしまうのは本末転倒です。

教育とは本来、子どもが幸せになるために施されるべきものだからです。

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